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お茶のお話(4ページ)

お茶の木にも花が咲くのです

お茶の花

お茶の木にも花咲くのはご存知でしたか?

お茶はツバキ科に属する常緑樹「チャ(camellia sinensis)」を起源としています。ですので、花をつけるのが本当の茶ノ木の姿です。

昔から緑茶や紅茶などの嗜好品として親しまれてきた、わたしたち日本人にはとても身近な存在です。

しかしながら、皆様お茶の「花」をご覧になったことがございますか?

通常、お茶の葉を栽培している茶畑では、茶葉に十分な栄養がいきわたるように、花の部分を早くに摘み取ってしまうため、お茶の花を目にする機会はほとんどありません。

でも、お茶は本来、白い椿のような美しい花を10月頃に咲かせるのです。

ちゃんと茶園管理されている茶畑では通常この茶の花は見ることが出来ません。

最近になって、この「お茶の花」には葉にはない特定の成分が含まれていることがわかり、新たに脚光を浴びています。

その成分の名前は「フローラテアサポニン」(floratheasaponin)。
現在、国内外の機関で研究が進められている注目の健康素材です。

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ぐり茶は深蒸し煎茶より渋みが少ない!…本当?

分析結果

 ぐり茶の味の特徴は【渋み】が少ない

これを実証するためちょっとした実験をしてみました。

弊社で販売している「ぐり茶」と「深蒸し煎茶」を同価格帯商品を成分分析してみました。

お茶の味の「渋み」を生み出す成分はタンニンといわれる成分です。

このタンニンの含有量が少ないほど渋みを感じるのが少なくなるのです。

実際に成分分析をするのは下記の「茶成分分析計」です。

お茶 成分分析器

この機械では、水分・全窒素・遊離アミノ酸・テアニン・繊維・タンニン・カフェイン・ビタミンCという8項目の成分を分析することが可能。

お茶の味を決めるのは、上記の中では、全窒素・遊離アミノ酸・テアニン・タンニン・カフェインですのでこの5項目の検査を重点に置いて検査しました。

お茶の成分分析伝票

検査は、誤差をなくすため、1商品に付き2回行い、平均値を出します。

あくまで簡易検査なのでばらつきを防ぐためです。

検査したのは、ぐり茶と深蒸し煎茶で計10商品。

検査結果は下記の表にまとめました。

成分分析表 煎茶とぐり茶

「ぐり茶の杉山のぐり茶はまろやかだ!」とよくお客様に言われる要因は上記の表から読み取れます。

まず、渋味の主成分「タンニン」の値が、ぐり茶は13.2%~13.8%

深蒸し煎茶は13.9%~14.7%

煎茶の中でも渋み少ない「深蒸し茶製法」の煎茶でもタンニンは14パーセント以上含まれているに対して、ぐり茶はなんとすべて13%台。

このタンニン含有割合が少ないのが、ぐり茶は渋みが少ないと言われる要因です。

 

なぜ、ぐり茶はタンニン成分が少ないか!?

それは荒茶製造工程の違いで生まれてくると思います。
ぐり茶の製造工程は、煎茶の針のように形造る「精揉」という工程がありません。
※ぐり茶と煎茶の荒茶製造の違いはブログ掲載中

再乾機 ぐり茶製造 精揉機 煎茶製造

「精揉」という工程は茶葉の形状を針のようにまっすぐさせるため力を加えてます。
ぐり茶はこの工程がなく、その代りにぐり茶の形を作る「再乾」がありますが、この工程は茶葉に力を加えることなく遠心力を利用して葉を丸めていくだけです。
この「精揉」があるかないかの違いで【渋味】が変わってくると考えられます。

 

さらに、味の旨味を感じる成分は、全窒素

これも上記の表を見ていただけるように、ぐり茶は5.5%~6.3%

深蒸し煎茶と比べてみても、当社のぐり茶は同価格帯を比べて上回っています。

 

味覚だけでなく「ぐり茶は渋みがすくないんですよ」という実験でしたが、実際のデータからもはっきりと深蒸し煎茶との違いが出て驚きました。

まろやかで渋みが少ないと言われる「深蒸し茶」よりさらに弊社の「ぐり茶」は渋みがなく旨味多いお茶ということがはっきりしました。

 

 ※弊社の「ぐり茶」と「深蒸し煎茶」での結果です。

お茶のお試しサンプル

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【すろ~】に一番茶の茶葉を使って水出し冷茶を作る

茶葉から冷茶を作る

冷茶をご家庭で作るとき、ティーバッグから作ると簡単で後片付けも楽です。

今回のブログは、楽とは対照的に、スローライフ的な冷茶の作り方をご紹介します。

 

…といっても大した道具は使用しなくても出来ます。

お一人で楽しむなら普段使っている急須。

ご家族でなら1リットルくらいの冷茶ポット。

今回は3人~4人家族をターゲットに作り方をまず紹介します。

ハリオ 冷茶ポット

まずは容器。上記の写真は茶葉から冷茶を作るのに便利なポットです。

上部の蓋が茶漉しフィルターになっていて注いだときに茶葉が出ない構造になっています。

すろーな冷茶作り

この容器は1リットル入ります。

味の濃さはお好みですが、ここで使用する茶葉は「ぐり茶上級一番茶1050円」の物。

1リットルに対して10g(大さじ2杯位)を入れます。

冷茶 冷やす

そしてお水を注いで、冷蔵庫に30分~40分ほど冷やせば終了です。

冷茶 出来上がり

茶葉は容器に入れっぱなしにしますと苦みが出ますので別の容器に移されることをお勧めします。

茶葉はもちろん無添加食品ですので一日で飲みきれる分だけ作りましょう。

 

なお、急須で作るならお湯を冷水に置き換えるだけ。
注いで20分ほどで極上の水出し冷茶ができます。

 

使う茶葉によって冷茶の味が変わります。
今回は一番茶のいい茶葉を使用しましたが、以外にも二番茶の茶葉もお湯で飲むより美味しく作れます。

来客のお客様に普段と違う冷茶をお出しすると感動されますよw
是非、すろ~に楽しんでみてください。

 

お茶の通販|ぐり茶の杉山

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『ぐり茶の杉山』の【ぐり茶】の味を作り出すブレンド

お茶 ブレンド 各産地

茶園で生葉を収穫してから、お日本茶が客様のお口に運ばれるまでたくさんの工程を経ています。

茶の各産地で生葉収穫→荒茶工場→市場→茶商→荒茶精製加工→パッケージング→出荷

今回のブログは荒茶を仕入した後、1年間かけて販売する「ぐり茶上級一番茶 1050円」の味を決めるブレンドについて紹介します。

 

当社「ぐり茶の杉山」は伊豆・伊東温泉に本拠を構えていますのでよくお客様から当社のぐり茶は…「産地は伊東でしょ?」と聞かれます。

当社は正直に「違います。各産地の契約農家さんの原料をブレンドして独自の味をご提供しています」と答えています。

意外とみなさんびっくりされますw

基本的に当社では、静岡・鹿児島・宮崎の茶産地を基本にブレンドして味を作っています。

上級一番茶にはさらに熊本産のぐり茶もブレンドします。

もちろん、静岡産のぐり茶も生産仕入していますので単一産地のぐり茶としてご提供することも可能です。

 

何故ブレンドするのか?

答えは簡単です。飽きない味・安定した味・価格以上の価値を提供すること。

単一産地を販売するなら農家直販で事足ります。

ですが、味を追求して年間ご家庭内で飲み飽きないお茶、安定した味を提供するにブレンドは欠かさせないメーカーとしてのプライドがあります。

ぐり茶 ブレンド荒茶

上記の写真は、静岡産・鹿児島産・熊本産・宮崎産のぐり茶を各3トンブレンドしたサンプルです。

?各産地でさらにブレンド?

そうです。静岡産と言っても、当社では掛川・島田・牧之原等の茶葉を使用したぐり茶を使っています。

ですので上記写真の4産地でも、1産地当たり最低でも4つの荒茶工場の原料。しかも毎日微妙に品質が違う茶葉まで含めると30種類以上の原料をブレンドしています。

それが4産地ですので…30種×4産地=120種類のぐり茶原料をブレンドするのです。

 

■静岡産の味の特徴は、香気があり1煎目・2煎目も平均的に美味しく飲めるがのど越しがさっぱり。

■鹿児島産は、味がどっしりして口の中に余韻が広がりお茶の色が綺麗。

■熊本産は、味が濃いが後味すっきり。

■宮崎産は、甘味が強く香りがある。

 

…というように各産地で味の特徴が異なります。

異なった味をブレンドしていくと奥深い、当社の【ぐり茶】が出来上がるのです。

 

ブレンドテスト お茶

お茶は自然が産み出す味。それ以外何も足せません。

加工食品なら香料や着味・着色しますが、日本茶は無添加な飲料。

自然食品の代表と言っても過言はないのですがそれがメーカーにしてみれば悩みの種なんですw

お茶の味って実は毎年違うんです!

天候によって味が薄い・濃い、お茶の色が黄色い・青い、など本当に違います。

そしてお茶の天敵「霜」が降りると目も当てられない状況に陥ることもあります。

それらのマイナス要因を防ぐ意味でも、ブレンドするということは非常に重要なことです。

合組機

私、お茶屋ですがコ-ヒ-も飲みます。

コーヒーもブレンドのほうが味わい深いですよね。

お茶もブレンドすることで各産地の特色・製造法の違いを合わせると、単一産地の味と比べ奥深い断層的な味が出来上がります。

当社の【ぐり茶】の味はこの理念の基、各産地の厳選した荒茶工場から荒茶を厳選し、1年間販売するに満足なブレンド比率を決めていくのです。

 

最後までお読み頂きありがとうございます。
この「ぐり茶」のお試しセットをクロネコヤマトメール便で発送致します!
お茶のお試しサンプル

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ぐり茶と煎茶の違い(荒茶製造過程)

ぐり茶と煎茶の違いはまず「見た目」
写真で見ていただければ一目両全です。
分り易いように、深蒸し製法の茶葉ではなくここでは浅蒸し製法の茶葉で説明します。
ぐり茶 本山 山のお茶百選
ぐり茶とは正式名称は「蒸製玉緑茶」
玉のように葉っぱがぐりっとしている形状からこの名称がつけられています。
伊豆・伊東地方では、販売時に「蒸製玉緑茶です!」と呼ぶとお客様も???となり説明しにくいことから、ぐりっとしていることから【ぐり茶】と呼んで販売してきました。

煎茶 本山 形状のお茶
煎茶は上記の写真のように、針のようにぴんとまっすぐです。

なぜこのぐり茶と煎茶では形が変わるか!?

それは荒茶と言われるお茶の原料の製造工程の違いにあります。
使用する生葉は、もちろん煎茶もぐり茶も一緒です。
違いは【精揉】と【再乾】です。

■精揉とは、お煎茶を作る工程でここで茶葉がピンとまっすぐに形を作ります

■再乾とは、ぐり茶を作る独特の工程で茶葉をぐりっとした形にします。

ただこれだけの違いです…というと簡単ですw

わかりやすく写真で製造している機械を紹介します。

まず、煎茶の形を作る「精揉機」です。
精揉機 煎茶製造
上記の機械がガッチャン!ガッチャン!と上下に振り子運動して、手揉み茶でいう手のひらを使って葉っぱをまっすぐにする工程を行います。

ぐり茶独特の機械「再乾機」です。
再乾機 ぐり茶製造
この機械は円筒状になっていて、この写真はその内部を映したものです。
この再乾機はグルグル回って茶葉に遠心力をかけ形状を玉状にしていきます。
形状を作るのに内部に茶葉が引っかかるようフィンを付けています。

これが、ぐり茶と煎茶を製造するうえでの大きな違いで、この工程は各茶産地荒茶工場ですべて行われます。
※荒茶工場とは各産地に点在しその産地で収穫された生葉を集め蒸気で蒸し乾燥させる工場です。荒茶はまだ大きさも不揃いで、茎なども混じっているため半製品を作り上げます。ここで生産される荒茶の水分率は5%程度。

簡単に違いを説明しましたが、これでお茶の味の違いはあるの?と言われると…もちろんあります!

精揉がなく再乾で仕上げるのが「ぐり茶」!
茶葉を押す余分な力が加わっていませんので、最終製品にしたときにお茶の持つ旨味がしっかり残っています!
ぐり茶は、見た目重視より味重視なのです。

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新茶新芽の摘み取り

新茶新芽の摘み取り

 茶娘  新茶の季節になると、 茶農家さんが慌しくお茶摘みをはじめます。茶の適採日に入ると手摘みから始まり 機械摘みへと日に日に伸びる新芽を摘み取ります。
今回のブログでは新芽の摘み取る位置についてご紹介。 「ぐり茶の杉山」で契約栽培している
静岡県島田市の伊久美地区の茶園を例にとってご紹介します。

一番茶の新茶は4月上旬から5月中旬頃に製造されます。 一番茶が終了すると、刈り取った茶園からまた新たに芽が出てきます。 これが二番茶で、一番茶の刈り取りが始まってから45日後に出てきます。
一概に茶の摘み取りといっても今現在さまざまな方法があります。 昔ながらの「手摘み」。山間地で盛んな「機械摘み」。平地では「乗用機械摘み」。 というように地形に合わせた茶の摘み取り方法があります。
ぐり茶の杉山」の伊久美地区の契約農家産では、「手摘み」と「機械摘み」を指示して生産させて頂いています。
下記の図では、摘み取る新芽の基準です。
新芽をどの位置で摘み取るかで最終的なお茶の味が決まってきます。

 

お茶 新芽

上記のように新芽が伸びてくると茶農家さんは茶園を見回り頃合を見計らって茶摘をします。
「手摘み」では二葉摘みという部分を丁寧に人の手で摘み取ります。


「機械摘み」では三葉摘みをして良質な茶葉を一気に刈り取ります。
ただ茶摘は一日掛けても茶園全部を摘み取ることが不可能です。
しっかりとした茶摘計画を立てていかないと適採時期を逃しお茶の品質を落としてしまいます。
そこは茶農家さんの長年の経験とカンで良質な茶葉を摘み取ります。 もちろん雨の日に茶摘は出来ません。
雨っ葉といって、品質がガクッと落ちますので天気との戦いもあります。
↓こちらは機械摘みの様子です。 二人一組で蒲鉾状の茶畑の新芽を刈り取っています。

新茶 茶畑 摘採

我々御茶屋は上記のように各地の茶生産農家さんの影の努力があって成り立っている商売です。
茶農家さんは新茶時期だけ茶の仕事をしているわけでなく、新茶時期が終了してから次の新茶に掛けて肥料管理や土壌管理、防虫やら色々と日々の努力をしています。

予断ですが、生葉1Kgからどれだけの仕上茶ができるかご存知ですか?
生葉を蒸し上げ水分を抜き、棒茶や粉茶を抜き取りお客様のお手元に届く頃には約150~200g程になります。

 

 

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鹿児島県の茶園・茶畑を視察

鹿児島 霧島 西製茶の畑

鹿児島県の山間、古くから天狗の住む地と言われてきた霧島山麓の茶園を視察。

自家製堆肥造りからこだわりのお茶を生産している「西製茶工場」の茶園を見学してきました。

鹿児島県の茶生産量は、茶栽培面積8,670ha(平成23年)と静岡の18,500ha(平成23年)に次いで全国第二位!日本の茶生産面積の19%を占めています。

鹿児島茶というと関東圏に住む我々にはマイナーなイメージがありますが、そもそも鹿児島茶の発祥は今からおよそ800年前、金峰町阿多・白川に平家の落人が伝えたという説や、足利時代に吉松町の般若寺に宇治から茶種子を取り寄せ播いたのがはじまりという説、野田町の感應禅寺説などがあります。

近年は、鹿児島県の推奨農業として茶業が盛んになり、静岡県の茶園と比べ広大な緩急の少ない地形を利用して近代的なお茶作りが盛んに行われています。

鹿児島茶の近代設備の見学場所としてこの「西製茶工場」にはるばる行ってきました。

 

鹿児島の茶畑の特徴は、乗用型摘採機。広大な茶園の茶摘みを短時間・少人数で行うことが出来ます。そして茶葉の刈取りの調節次第で綺麗な荒茶を生産することが可能です。

鹿児島の茶畑はこの機械が運用出来るようなだらかな斜面、長いお茶園が特徴です。

茶畑の1列の長さは約150m!この列が西製茶工場さんでは70町歩(約70ha)保有しています。

新しい茶園 鹿児島

そして現在も茶園は拡幅中で3年後にはまだまだ広がりそうです。

 

鹿児島の茶園の特徴のもう一つは「霜対策」

静岡県民の茶園の霜対策のイメージに浮かぶのは「扇風機」通称防霜ファンと呼ばれる設備。

牧之原の茶園を見回すとこの防霜ファンがあちこちに目につくと思います。

防霜ファン

新茶摘み取り前の新芽に霜が降りると茶葉は痛み、最悪刈り落とさなければなりません。

これを防ぐたファンを動かし冷気を逃がすのです。

ですがこれだと広範囲にわたる茶園の霜対策には難しく、現在は水を散水するスプリンクラー式が増えてきました。

茶園の霜対策(スプリンクラー)

↑のスプリンクラーで茶園の霜対策をしています。

このスプリンクラー式では霜はもちろん、降水量が少ない場合の水やりにも効果発揮します。

更には生産時期を調整することが可能で良質な茶葉を安定的に供給できるのも特徴の一つです。

茶園のスプリンクラー

いたるところにスプリンクラーを設置しています。

 

それにしても鹿児島の茶園は広い!

茶園を車で移動しましたがクタクタになりました。

西製茶工場

畑から戻るとちょうどお昼時…

西製茶 おひるごはん

農家のお母さんが自家栽培のシイタケや山菜料理をごちそうして頂きました。

その後、さらに周辺の茶畑を視察し霧島から鹿児島市内へ移動。

せっかく鹿児島に来たので黒豚が食べたい!ということで、鹿児島経済連直営のレストラン「華蓮」へ。

華蓮 黒豚せいろ蒸し

華蓮といったら黒豚せいろ蒸しです!豚しゃぶと比べて美味しさが逃げないので美味しさたっぷり!

私、鹿児島に出張のたびに必ずここに寄ります。

 

鹿児島は近年桜島の噴火が活発化しており、視察中も火山灰が道路わきに結構積もってました。

過酷な環境の中でもお茶をはじめ農畜産物のこだわりを感じます。

お茶の生産では、鹿児島の土壌に合った品種を様々生産し、静岡県の茶園ではできない味を生み出してきています。

設備も広大な土地を利用し、大量生産の中でも良質な品質を生み出そうと工夫している姿に感服しました。

近い将来、静岡茶・鹿児島茶の順位が逆転する日が来るかもしれませんね。

 

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星野製茶園の碾茶・抹茶工場を見学

福岡県は八女、その八女の山奥にある奥八女の「星野製茶園」さんの碾茶・抹茶工場を見学してきました。

 

八女のお茶の歴史は古く、高級茶の産地として知られています。

日本の茶の生産量は第6位と日本茶生産量の3%を占めている「八女茶」。

その八女茶の中でも異色の輝きを持つこの星野製茶園さんは、この八女茶以外に「玉露」「抹茶」を製造しています。

玉露では、八女の玉露と言ったら星野と言われるほど高品質な玉露を製造し、ロイヤルブルーティーという高級ボトリングティーとコラボし「King of Green HIRO premium」という商品も生み出しています。

King of Green HIRO premium

 

今回の視察は、玉露ではなく抹茶

星野製茶園さんの抹茶は、京都の抹茶と比べてフレッシュでまろやかなのど越しで私のお気に入り。

星野製茶園の有名人、茶師コンテストで史上初満点を取った絶対味覚のある茶師山口真也さんにその抹茶を作る工程を見学させて頂きました。

 

さて、久留米市から車で星野村へ行く途中は驚愕でした。2012年7月、星野製茶さんに行く途中の道が豪雨でところどころ決壊やがけ崩れがあり、現在も復旧のめどが立たないほどの被害。

しかも道幅も狭く車がすれ違うのがやっと…。秘境の中に星野製茶さんはあります。

八女 豪雨

そんな被災の爪痕を見ながら星野製茶園に到着。

星野製茶園 星野製茶 抹茶

 

そもそも抹茶とは碾茶から作られます。

??…ではよく売られてる深蒸し茶の抹茶って?という方、そんな抹茶はありませんw

正当な抹茶は抹茶にするためのお茶、それが碾茶です。

碾茶とは、蒸して作られる緑茶の一種で、中国茶の一つである甜茶(てんちゃ)は別の物です。

栽培の仕方は、玉露と似ていて収穫前に被覆した茶葉を蒸し、碾茶炉で乾燥して製造します。

煎茶のように茶葉を揉む工程が無いため、形状は青海苔に似て、その香気は玉露同様独特のかぶせ香があり、適度に香ばしいお茶です。

茶を摘採まで少なくとも20日以上被覆してその生葉を蒸して揉まずに乾燥せしめたものであります。

碾茶 畑

↑碾茶用の茶畑。茶ノ木の上に日光を遮る布をはります。直射日光を遮ることでうまみ成分がぎっしりつまった茶葉が出来ます。

碾茶 生葉コンテナ

畑から収穫した茶葉は碾茶工場に集められ、生葉用コンテナに入れ、蒸し・乾燥工程を順番にこなします。

この生葉コンテナには一工夫してあり、蒸し工程への待機中に生葉の痛みを防ぐために加湿を通した風を下から送り込んでいます。

生葉コンテナ 送風

↑コンテナのそこは通風よくステンレスメッシュ

散茶

碾茶と普通の荒茶を作る工程の見た目の違いはまずこれ、散茶という工程。

蒸した茶葉を↑のようなメッシュのタワーの中で下から強風を送り茶葉を冷却しながらばらばらにほぐします。

碾茶炉

そして煉瓦造りの乾燥機に茶葉が入り乾燥させます。

碾茶

乾燥が終わった茶葉は茎等を取り除けば碾茶の完成です。

一見青のりみたいですw

この碾茶を冷蔵庫で保管し、抹茶出荷の度に石臼で碾茶を挽きます。

抹茶

抹茶を挽くといっても人間の手ではなく、機械化されています。

回転スピードも風味を殺さない絶妙な設定をされているみたいです。

「石臼の石が研磨されて石が混入されることはないのですか?」という失礼な質問をぶつけたところ、「碾茶が石臼に入っている時点で100%ありえません。碾茶が無くなる前にストップしますので…」

なるほどー。

それにしてもこの抹茶を挽いている機械、一定のリズムでグルグル…。

見ていると、お茶のアロマと合わせて眠くなります…。

 

実はこの星野製茶園さんに来る前、こともあろうか豚骨の野趣たっぷりの久留米ラーメン「大龍一番」でラーメン・餃子を不謹慎にも食べてしまって…。

大龍一番 久留米ラーメン

でも、本当にここのラーメンは美味いです!ですが食べていない他人からすればかなり臭うはず…。

 

さあ、工場見学も終わり、お店で挽きたての抹茶を試飲させて頂きました。

抹茶 試飲

うーーん、さすが香りよし。きめ細かな泡が心地よく、すっと入ります。

抹茶って苦い?いえいえ、ちゃんとした抹茶は苦くないですよ。

実は私、生まれて一度も苦い抹茶飲んだことがないんです。

上記の工程でしっかりと作られた抹茶は本当に贅沢な一杯です。

私、お茶屋に生まれてきてまがい物の抹茶自体飲んだことがないので、抹茶=苦いというイメージはなかったのですが自分の周辺の方のイメージはそのような印象があるようです。

抹茶をたてること自体敷居が高く感じる抹茶ですが、作法の極意はリラックスすること。

気軽にお抹茶を飲むことに挑戦して頂きたいですね。

気軽にと言えば当店ではこの星野製茶園の抹茶を使用した抹茶ラテ「抹茶オーレ」取り扱っています。

星野 抹茶

 

貴重なお時間、工場を案内して頂いた山口さん、ありがとうございました。

yamaguchi-hosino

 

尚、当社「ぐり茶の杉山」の商品ラインナップに近々この「星野抹茶」を発売予定です。

発売時にはぜひご賞味くださいませ。

 

星野製茶園商品の抹茶ラインナップ

星野抹茶 池の白20g

★ 星野抹茶【池の白 20g】を購入する→数量

 

 

 

星野抹茶 星の露

★星野抹茶【星の露 20g】を購入する→数量

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日本茶の代名詞品種「やぶきた」

やぶきた品種

日本茶を製造するためのお茶の茶葉には、お米の「コシヒカリ」「ササニシキ」と品種があるように、お茶の木にも様々な品種があります。
日本茶を飲まれる方なら「やぶきた」という品種は聞いたことがあるかと思います。

やぶきた品種は、日本の茶畑の中で現在もっとも普及率が高く、日本茶の代名詞的な存在となっています。

「やぶきた」は、明治から昭和の初めにかけて杉山彦三郎(1857年生まれ、86歳没)が選抜した品種であり、現在もっとも普及率が高く、日本茶の代名詞的な存在となっています。

杉山翁は、現在の静岡県静岡市清水有度の竹やぶを開墾し、集めたお茶の種子を蒔いて茶園をつくりました。その中から2本の優良系統を選抜し、やぶの北側に植えたものを「やぶきた」、南側に植えたものを「やぶみなみ」と命名。その後やぶきたは1945年に県の奨励品種に選定され、1953年には農林省登録品種に指定されました。現在、その原木は、文化センター(静岡市谷田)へ移植され、県天然記念物に指定されています。

総合的に優れた品質の品種で、甘みのある濃厚な滋味と優雅な香気が特徴だといわれています。ただし、耐病性、特に炭疽病や輪斑病および網もち病には弱く、適切な防除が必要な品種です。

お茶の品種には、やぶきた以外にもたくさんあります。
ゆたかみどり・あさつゆ・さえみどり・おくみどり等等…。

お茶といえども品種によって味が変わります。

 

ぐり茶の杉山の茶葉の品種は、このやぶきた以外に、甘みがつよく口当たりの良い「ゆたかみどり」や清涼感が際立つ「さえみどり」等をかぶせ製法で栽培された茶葉をブレンドして味の階層を広げています。

 

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蘭字ラベル お茶の輸出の歴史

蘭字ラベル 輸出

上記の絵はぐり茶の杉山伊豆高原店のカウンターに飾ってあります。

この絵なんだかわかりますでしょうか?

これは絵ではなく版画です。

芸術用の版画ではなく商用のものです。

実はこの版画絵は、日本茶の華やかな歴史を象徴するものです。

茶の輸出の歴史は、昨年のNHKで話題の竜馬伝「坂本竜馬」に登場する大浦慶(おおうら けい 1828~1884)から始まりだと聞いています。

この大浦慶は日本茶を初めて世界に輸出した人物で、茶の取り引きはイギリスの貿易商人ウィリアム・オールトとの間で行われました。

当初、オールトからの発注を受けて、慶は1万斤(6000キロ)もの日本茶を手配してアメリカへ輸出。
これが日本茶輸出貿易の先駆けとなった。

その後日本茶はイギリスやアラビアにも輸出されるようになり、慶は若干30代にして日本茶貿易商として莫大な富みを得ました。

得た財力を坂本龍馬を始め江戸時代幕末の志士達へ資金や自宅をアジトとして提供し彼らが明治政府を造りあげる大きな力となりました。

そして明治維新後、さらに日本茶の輸出量が増えます。

日本茶の輸出が盛んになり、茶商は創意工夫を凝らした茶箱にはる商品ラベルを上記の写真のようなラベルをこぞって作成したのが始まりです。

蘭字とは、中国の茶商から伝えられた業界用語で「西洋の文字」の意味で、輸出用の日本茶の木箱に貼るラベルをかつてこう呼びました。

幕末から大正にかけて、横浜や神戸から積み出された緑茶梱包には
アルファベット文字入りの華やかな木版多色刷りラベルが貼られていたました。

商標や等級を示す欧文ロゴは当時最新の書体が使われた例もあり、
外国のデザインをそのまま移入したものらしい。

しかしこれに花鳥や美人風俗などの絵柄をあしらい、
極薄の木版画に刷り上げたのは浮世絵の職人達です。

ちなみにこの「蘭字ラベル」は短期間ではありますが美術館等でも公開されたりしています。

なお、この蘭字に魅せられて研究されていらっしゃる方もいます。「蘭字研究家 井手 暢子

 

 

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