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深蒸し茶製法のぐり茶専門店

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お茶のお話(5ページ)

蘭字ラベル お茶の輸出の歴史

蘭字ラベル 輸出

上記の絵はぐり茶の杉山伊豆高原店のカウンターに飾ってあります。

この絵なんだかわかりますでしょうか?

これは絵ではなく版画です。

芸術用の版画ではなく商用のものです。

実はこの版画絵は、日本茶の華やかな歴史を象徴するものです。

茶の輸出の歴史は、昨年のNHKで話題の竜馬伝「坂本竜馬」に登場する大浦慶(おおうら けい 1828~1884)から始まりだと聞いています。

この大浦慶は日本茶を初めて世界に輸出した人物で、茶の取り引きはイギリスの貿易商人ウィリアム・オールトとの間で行われました。

当初、オールトからの発注を受けて、慶は1万斤(6000キロ)もの日本茶を手配してアメリカへ輸出。
これが日本茶輸出貿易の先駆けとなった。

その後日本茶はイギリスやアラビアにも輸出されるようになり、慶は若干30代にして日本茶貿易商として莫大な富みを得ました。

得た財力を坂本龍馬を始め江戸時代幕末の志士達へ資金や自宅をアジトとして提供し彼らが明治政府を造りあげる大きな力となりました。

そして明治維新後、さらに日本茶の輸出量が増えます。

日本茶の輸出が盛んになり、茶商は創意工夫を凝らした茶箱にはる商品ラベルを上記の写真のようなラベルをこぞって作成したのが始まりです。

蘭字とは、中国の茶商から伝えられた業界用語で「西洋の文字」の意味で、輸出用の日本茶の木箱に貼るラベルをかつてこう呼びました。

幕末から大正にかけて、横浜や神戸から積み出された緑茶梱包には
アルファベット文字入りの華やかな木版多色刷りラベルが貼られていたました。

商標や等級を示す欧文ロゴは当時最新の書体が使われた例もあり、
外国のデザインをそのまま移入したものらしい。

しかしこれに花鳥や美人風俗などの絵柄をあしらい、
極薄の木版画に刷り上げたのは浮世絵の職人達です。

ちなみにこの「蘭字ラベル」は短期間ではありますが美術館等でも公開されたりしています。

なお、この蘭字に魅せられて研究されていらっしゃる方もいます。「蘭字研究家 井手 暢子

 

 

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深蒸し茶と普通蒸し茶 製造方法の違い

深蒸し茶と普通蒸し茶の違い

2011年1月にNHK番組、ためしてガッテンで「深蒸し茶」が紹介され深蒸し茶ブームになりました。そのころからやたらにお問合せの中で「深蒸し茶下さい」と言う声が多くなりました。

 

しかしながら、深蒸し茶っていう日本茶は、日本茶の商品カテゴリの大きなジャンルを指す言葉。現在の一般的な日本茶(発酵茶はここでは抜かす)は大きく分けて、深蒸し・中蒸し・浅蒸し・釜入り(蒸さずに生葉を炒る)に分類され、ここから煎茶なのかぐり茶が分類されるのです。

 

深蒸し茶製法

蒸すという言葉の説明をまずしなければはじまりません。まず「茶畑から摘み取った生葉をすぐに蒸す」という茶葉を蒸す工程は日本茶独特のものです。

これを殺青(さっせい)と呼びます。

殺青とは、生葉を加熱して葉の成分がそれ以上変化しないように酸化酵素やその他の酵素の働きを止めることです。これを行わず発酵・萎凋(いちょう)させたものが烏龍茶や紅茶となります。

 

この生葉を蒸す時間、つまり生葉に蒸気をあてる時間によって深蒸し茶になるかどうかが決まります。

深蒸し茶:60秒~120秒

普通蒸し茶:30秒~40秒

大きく分けると上記が蒸し時間です。

 

長い時間蒸せば、茶葉の芯まで蒸しあがり茶の成分が出やすくなりますが茶葉の形は粉っぽい形状に出来上がります。

短い時間ですと、形状は針のような綺麗なお茶が出来ますがお茶の成分は浸出されにくくなります。

 

ちなみに当社の「ぐり茶」は蒸し時間の長い【深蒸し茶】の製法で作られています。

皆様、知らないうちに自然と深蒸し茶をのんでいたんですよw

 

 

 

最後までお読み頂きありがとうございます。
この「ぐり茶」のお試しセットをクロネコヤマトメール便で発送致します!
お茶のお試しサンプル

 

お茶の通販|ぐり茶の杉山

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深蒸し茶用急須?

深蒸し茶 急須

お茶を美味しく飲むのも急須次第?

 

お茶を入れるときにお茶の葉、湯の温度、湯のみなどに気を使っても急須自体に目を向ける人は数少ないと思う。
これが案外大切で お茶の味が変わってしまうことさえある。
試しに御家庭にある数種の急須で同じ茶葉、湯の量で飲んで実験してみると面白いだろう。
急須の種類や形によってこんなに味が違うのか!と驚く筈である。
美味しく出る急須を知っていれば生活は潤い楽しくなる。
まず重要ポイントは、陶器製の『(常滑)とこなめ焼き』などを選ぶこと。
窯業工学(Ceramic technology)上から科学的に考察すれば、特に常滑焼きは酸化鉄多く含んだ土で作るため、お茶を入れたときにお茶の タンニンと反応し苦さがとれ、味がまろやかになる。
そして現代において、深蒸し茶が主流となった今は、網も重要なポイントです。
安売りの急須は網がぽこっと簡単に取れる形が主流。
このタイプは間違いなく、お茶本来のポテンシャルは引き出せません。
上記の写真のようなメッシュ網が急須本体に取り付けられてるものがおすすめ。
ステンレス網を急須の側面全体に張りめぐらせたもの。
茶葉全体にお湯が行き渡り、お茶の持つ本来の旨みを十分引き出し、一番おいしい最後の一滴のお茶まで楽しむことができます。
深蒸し茶は、茶葉が細かく急須の目詰まりが起こりやすいので、帯状に金網が巻かれている「帯茶漉し急須」をおすすめします。
茶漉し 急須
ぐり茶の杉山では、茶葉で簡単美味しく飲むために、常滑焼の帯茶漉し急須を推奨しています。

通販 急須
帯茶漉し急須のお手入れは、一晩漂白剤に付け、汚れが落ちたらよーく水洗いし、更に水につけてください。
これが足りないと漂白剤の匂いがお茶に移ってしまいます。
自然乾燥される際には茶こしの中身に水がたまらないよう、蓋を取って逆向きにして乾かします。

なお、こちらの深蒸し茶用の急須の網はステンレス製。
更にお茶の味にこだわりがある方ですと、網もこだわりましょう!
ステンレスの金気が気になるのでしたら、網目も陶器で作られた手作り急須がおすすめです!
手作りですので網目の穴は大きめですが、じっくり急須で飲まれる方には好評です。

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暮らしに役立つな~るほどアイデア!

日本人の食生活に欠かせないのが「お茶」。
お茶の葉には、カテキンやミネラル、ビタミンなど私たちのカラダに良いとされる様々な栄養成分が含まれています。
そこで、お茶は飲むばかりではなく食品としても料理やお菓子などに使われたりしてきています。
また、お茶には抗菌・消臭などの作用があることから、私たちの生活に役立つ様々な活用法が取り入れられてきています。
いろいろなアイデアによるお茶の葉の活用法の一部をご紹介しますので、おいしいお茶を飲みながら、ぜひお試しください。

朝までぐっすり!お茶枕
家庭でも簡単に作れるのがお茶枕。飲んだ後の茶殻を天日に干して、カラカラに乾燥させてから枕の中に詰めるだけ。当たりがやわらかいので寝心地が良く、ほんのりとしたお茶の香りが心地よい眠りを誘います。普段あまり眠れない人や眠りが浅い人はぜひ一度お試しください。

 
お肌すべすべ!茶がら洗顔
 ニキビや日焼けした肌にオススメなのが「茶がら洗顔」。
石鹸で洗顔した後よくすすぎ、水を張った洗面器に茶がらを入れ、両手で茶がらと水をすくってパッティングするように顔にあてるだけ。
※茶がらといっても1煎めを出したあとぐらいのもののほうがカテキンの量が多いので効果的です。 お茶を利用した石鹸もあります。 ぐり茶石鹸【SuHaDa】

 
お肌つやつや!緑茶風呂
お茶の葉(茶殻の場合には、カラカラに乾燥させたもの)をメッシュやガーゼ地の布で作った袋に入れてお湯の中へ入れるだけ。
香りがいいだけでなく、お茶に含まれている豊富なビタミンCなどには肌の汚れや脂分を落とす効果があるので、荒れたお肌もつやつやに。
また、お茶風呂に入ると体も温まると評判なので、冷え性の人には特にオススメです。

 
お茶で消臭
【まな板】
魚や肉などを料理した後のまな板の臭いって、なかなか落ちにくいものです。そんな時には、お茶の出がらしにお湯を注ぎ、その湯をまな板にかけてみましょう。お茶の抗菌・消臭作用でガンコな臭いもサヨウナラ。ぜひ一度お気軽にお試しください。
【タンス・下駄箱・冷蔵庫】 茶殻を天日に干して、カラカラに乾燥させてからガーゼなどで作った袋に包みます。
これをタンスの引き出し、下駄箱や靴の中に入れておけば、イヤな臭いや湿気も取ってくれます。 また冷蔵庫の中に置いても効果バツグン!

 
植物もイキイキ!お茶を肥料に
茶殻は肥料がわりにもなるんです。植木鉢などの木や花の根本に置くだけで、木や花は元気にイキイキとしてくるから不思議です。 ※ 植物の種類によって効果はさまざまです。少しずつ試してみてください。
上記のように、お茶は飲むだけではなく、飲み終わった茶殻をさまざまな形で利用できます。

 

 
伊豆の香り ぐり茶の杉山

株式会社杉山製茶工場
〒414-0033 静岡県伊東市馬場町1-11-6
TEL:0557-37-1202 FAX:0120-73-1249

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ぐり茶(深蒸し茶製法の蒸製玉緑茶)の形がよじれている理由

ぐり茶の形 深蒸し茶

ぐり茶の葉っぱの形をまじまじと見ると写真のようによじれています。

普通のお煎茶・深蒸し茶と比べるとまっすぐな形では無いです。

ぐりっと茶葉が丸まっています。

これがぐり茶が【ぐり茶】と呼ばれている由縁です。

 

なぜ【ぐり茶】が「ぐりっ」とした形になるかご存知でしょいうか?

理由は、生葉から荒茶に仕上げる工程の違いからです。

お煎茶、深蒸し茶には精揉(せいじゅう)という工程があります。

精揉というのは茶葉の形をまっすぐに仕上げる工程のことです。

精揉(せいじゅう)精揉イメージ図

 

機械で上記の図のように緑茶独特の細く伸びた形に整えるため、茶葉内部の水分を取り除いて乾燥を進めながら、人間が手で揉むように一定方向にだけ揉みます。

ぐり茶の荒茶を製造するときにはこの「精揉」工程がなく、代わりに「再乾(さいかん)」と呼ばれる工程になります。

 

 

上記の写真が「再乾機」と呼ばれるもので、蒸し上げた生葉の水分を抜き乾燥させるため、精揉工程のように茶葉をゴリゴリと傷めることなく、遠心力を利用し優しく乾燥させます。

この「再乾」工程でぐり茶独特の「ぐりっ」とよじれた茶葉の形が生まれるのです。

 

味も、精揉のように揉むことも無いので、茶葉本来がもつ旨味成分が流れることがないのもこの工程の特徴です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ぐり茶(蒸し製玉緑茶)とは?名称の由来・歴史

深蒸し茶 ぐり茶の歴史

ぐり茶は、生葉をじっくり時間をかけて茶葉の芯まで蒸す、「深蒸し製法」です。 通常の煎茶との違いは荒茶製造工程で茶葉の形を整える精揉という工程がないのが特徴で、その結果、生葉を傷めず茶の成分が浸出し易く、渋みを抑えて茶本来の味を引き出すことが出来ます。 ぐり茶の「ぐり」とは、堆朱(ついしゅ)等の模様の唐草または渦のような形の称から付けられました。正式名称では蒸し製玉緑茶と言います。
弊社では茶品種にこだわり、やぶきた、さえみどり、ゆたかみどりをバランスよくブレンド配合し、味の奥豊かさを作り上げております。
『ぐり茶』の名称の由来 正式には【蒸し製玉緑茶】と言いますが外観の丸い感じから『ぐり茶』と呼ばれています。 この『ぐり茶』という呼び方は伊豆地方独特のものです。 それが近年全国各地にこの名称が広まり一般的名称になりました。 また、九州では釜炒り製の玉緑茶と区別するため【蒸しぐり】とも呼んでいます。

 

『ぐり茶』誕生の歴史 『ぐり茶』の誕生は1930年頃。 ソヴィエト連邦(現ロシア)へ輸出を図るため嗜好を合わせた製茶技術の開発が行われ、 その結果釜炒りであった中国茶と外観がよく似ていてしかも苦味を減少させるために 従来の茶よりも蒸し時間を長くし釜炒り茶のように見える丸い形に仕上がるようにしました。 この『ぐり茶』はソ連に受け入れられて輸出がどんどん伸びました。 その後、北アフリカ、中央アジア等への輸出向けとして作られ続けたお茶が、 輸出が衰退すると共に、国内に向けられるようになったものです。 以上が『ぐり茶』誕生の背景です。
What is Guri-cha?
“Guricha of Sugiyama” is produced by steaming green tea leaves deeply into the core and slowly for a long time. It is distinguish from the conventional type of “sencha (refined green tea)” by its elimination of the final kneading and leaf-reshaping process during the production of “aracha (unrefined tea).” It prevents fresh leaves from degradation, and thus extracts a greater amount of green tea components coming out from leaves. This unique production method can contain rich-bitter taste of the taste and preserve the essential flavor of green tea.
“Guricha or Guri-tea” is named from its shape similar to “guri” which represents the pattern of elaborately-coated red lacquer ware, or the whirlpool-like arabesque design. The official name of the product is steamed rounded green tea

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べにふうき

べにふうき

お徳用 べにふうき

メチル化カテキンで話題の「べにふうき」
ところで「べにふうき」とはどんなお茶かご存知でしょうか?

もともと「べにふうき」は紅茶・半発酵茶生産するための品種として開発されました。
ところが、緑茶として生産されたべにふうきの成分にはメチル化カテキンが多く含まれることがわかった。
それからべにふうきは、紅茶生産用よりも「メチル化カテキン」に脚光を浴びることになったのです。

メチル化カテキンとは、エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレートと厳密には呼びます。
このメチル化カテキンには、抗体(IgE)の肥満細胞(マスト細胞)へ付着を抑制する効果と、
ヒスタミンなどの放出を抑制する効果がある事が、研究によって明らかになっています。

簡単にまとめるとアレルギーの原因になる抗原、アレルゲンの抗原抗体反応を抑えることが研究で明らかになっています。
臨床試験では、通年性アレルギー(アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎)、季節性アレルギー(花粉症)に対する効果も確認されているみたいです。

このべにふうきに含まれる、メチル化カテキンは通常のお茶で使用する品種「やぶきた」には含まれていません。
そして、べにふうきの生葉の加工方法は、発酵させて紅茶にすると消失してしまうため、
釜炒り製法で緑茶として加工する必要があります。
またカテキンは水溶性で、高温の方が効率よく抽出されますので、
微粉末茶であっても熱湯を使用する事をお奨めいたします。

ぐり茶の杉山では、この「べにふうき」はメチル化カテキンを摂取しやすいよう、
茶葉を微粉末加工したものを、1回分の容量を入れたスティックタイプで販売しています。
ティーバックタイプの商品より、べにふうき茶葉を丸ごと頂けますのでより多くのメチル化カテキンが効率的に摂取できます。
インスタントべにふうき

商品名は「お徳用 べにふうき 200本入」
べにふうき 6

べにふうきの効果は飲んで3~4時間ほど。
1日平均4本を使用するとして50日分。
200本入りだから1本当り31.5円!!

そしてこの商品で使用している原料は、「100%静岡産」
(但し、本年は、2010年度産の茶葉を使用しています。)

べにふうき1

メチル化カテキンを生かすため、静岡では珍しい釜炒り製法でべにふうきを加工しています。

べにふうき3

そのため、メチル化カテキン含有量は、100g当り1940mg!!
べにふうき 検査

花粉シーズンの準備としておすすめです!
花粉の飛散が始まるおよそ一ヶ月前から飲み始めると個人差がありますが、ピーク時の症状が軽減されます。
1日の目安としてスティック3~5本を時間を空けてお湯に溶かしてお飲みください。
釜炒り製のべにふうきの茶葉を粉末状(インスタントタイプ)に加工してありますので丸ごと摂取できます。
湯飲みでそのまま使いやすいように0.5g入りになっております。
1日4~5袋ご利用いただいても大変お得な200本入りですので一ヵ月半持ちます。

なお、べにふうきは天然のものなので副作用は一切ございませんが、効果には多少の個人差があります。

通販ではこちらで!

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なぜ静岡はお茶の街になったのか

茶箱 蘭字

静岡市中心部の北西よりに「茶町」という町があります。この付近は江戸の頃からその名の通り製茶問屋の街として栄えてきました。そして明治の終わり頃に大発展の時を迎えます。そのきっかけは1899年、清水港が国際貿易港として開港したことでした。  清水港はその背後に静岡県という大産地を持ち、そのお茶が集まる静岡市にも近く、茶貿易にはうってつけの港。やがて静岡市の茶町周辺には。製茶問屋によって輸出茶の再製工場が続々と建てられるようになりました。  再製とは、お茶を輸出する際に、茶葉が長期の保存にたえられるよう再度火入れして乾燥・整形したり、安定供給するために品質のランクごとにブレンドしたりすること。再製作業は清水港開港以前、主に横浜や神戸など古くからの国際貿易港周辺で行っていましたが、その役割は次第に静岡市に集中するようになりました。横浜や神戸にあった外国商社も続々と静岡市に集まり、競うように再製工場を構えたのです。  また、輸出用の茶袋、茶箱、茶缶などをつくる茶関連業者や、製茶機械のメーカーなども茶貿易とともに発展していきます。さらには茶園開拓も日本平周辺で進みました。こうして静岡市はいちだんとお茶の街の色彩を濃くしていきました。  いいお茶が集まるところには製茶問屋が集まる。製茶問屋が多く集まるところにはさらにたくさんのお茶が集まる。そうした良い循環が、静岡市をお茶の街に仕立ててきました。そして、県内のみならず全国のお茶が集まる一大集散地として、ゆるぎない地位を築くに至ったのです。その結果、「静岡茶」は国際ブランドとして認められるようになりました。  清水港を舞台に花開いた茶貿易は、ロシアやアメリカなどにもルートを拡げましたが、戦後になって日本経済が豊かになるにつれ、次第に国内消費に移り変わっていきました。その間、茶業者が業界をあげてお茶の品質向上に取組んできたことも、「お茶はやっぱり静岡」といわれるほどになった一因です。今も静岡市には、お茶の街としての伝統と誇りが生きているのです。

 

江戸時代に下ると、静岡のお茶に関する確実な古文書が増えてきます。江戸のはじめ頃には安倍川流域で確かにお茶がつくられていたことを示す記録も残っています。その記録とは、徳川家康公が大御所として駿府城に在城していた頃、安倍川奥地から駿府城に御用茶をおさめたというもの。当時のお茶生産の主流を占めていた宇治にも匹敵する良質産地として認められたからに違いありません。安倍川流域のお茶づくりはそのような経緯から少しずつ名を知られるようになり、やがてこの地にもいよいよ「煎茶」が登場してきます。 江戸時代の初め、徳川家康が駿府城にいた頃は、お茶会が政治の場として大きな意味を持っていました。その際、家康やそのまわりの人々は、地元産の抹茶も使っていたようです。安倍郡(安倍川流域)の奥、井川では抹茶のもとになる碾茶が作られました。このお茶は高価な茶壺に詰め、標高千メートルを超える大日峠のお茶壷屋敷で夏を越し、秋になってから駿府に運びました。この時の運搬の様子を想像してイベント化したのが、毎年新茶の季節に行われるお茶壷道中です。家康の死後、駿府の政治的な役割がすっかり衰えて抹茶の需要がなくなるとともに、宇治が独占的に生産するようになって、せっかくの抹茶製造技術は絶えてしまいました。  なお、足久保では1681年から江戸の将軍家に対するお茶の上納が始まります。ここには専用の製茶小屋が3つも設けられ、かなりの量の高級煎茶がつくられていましたが、八代将軍吉宗の時の1716年に中止になります。すると製茶技術も一気に衰えました。なぜなら特製のお茶は庶民には手が出ない上に、飲み慣れないものだったからです。  当時の庶民が好んだのは、ごくごく簡単な製法の日干し茶か、釜炒り茶だったのではないかと考えられます。釜炒り茶というのは、九州では今でも作られていますが、生葉をいきなり熱した大鍋に入れて炒ってから、ムシロの上で揉み、そのまま乾燥させるものです。現代中国ではこの方法が一般的であり、静岡に代表されるような、蒸して揉む日本独特の煎茶は、茶の世界からみると大変特殊な製法なのです。  では、いつ頃から蒸し製煎茶が普及したのでしょうか。  京都に永谷宗円という人が出ました。彼は、蒸して揉まずに乾燥させる抹茶の技術と、釜で炒ってからムシロの上で揉む番茶の技術を合体させ、生葉を蒸して焙炉の上で両手を使って丁寧に揉んで仕上げる、青製と呼ばれる製茶技術を完成させました。1738年のことです。このお茶の評判は江戸の問屋を通じてたちまち全国に広まり、やがて静岡県でも宇治から指導者を招いて技術導入に努めることになります。  永谷宗円におくれること50年、駿府のある商人が足久保の高級煎茶の製法が絶えてしまったのを惜しみ、古老から話を聞いたり自分で工夫したりして、すばらしいお茶をつくることに成功しました。当時、世間では抹茶を使用する従来の茶道に対して、もっと気軽に雰囲気を楽しみたいという煎茶道が盛んになっていました。抹茶は、粉をとくため濃い色になりますが、抹茶は、清く透きとおった色をしています。煎茶を愛した文化人にとって、「清」「青」は自らの生きかたにもつながるキーワードであり、新しい煎茶の製法はみごとにそれに応えたのです。ここに煎茶は有力な支持者を得、商品として大きく発展する機会をつかみました。  こうして江戸の問屋を軸に新しい煎茶の製法が次第に広まり始めた頃、日本が長い鎖国の夢から覚め外国貿易が始まります。そして生糸に次いでお茶が輸出の花形になりました。茶は一気に日本の戦略商品に躍り出したのです。

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ぐり茶の棒茶

ぐり茶の棒茶 「ぐり棒 (ぐりぼう)」(くき茶)

棒茶 茎茶

地方によって呼び方が異なりますが、棒茶(茎茶)とはどんなお茶かご存知でしょうか?
製造工程をご存知のお客様は少ないと思います。
ここでは、ぐり茶の荒茶から選別される、ぐり棒(ぐりぼう)について少しご紹介します。

荒茶 棒
↑お茶の原料「荒茶」 この原料から、本茶・棒茶・粉茶等を選別します


■上級棒茶の選別

棒茶機械
お茶の原料である荒茶から棒茶だけを取り除く方法が一般的には「電気選別」「機械選別」があります。
高級な棒茶を荒茶から取り出すには前者の「電気選別」です。
上記の写真の機械はローラー状の金属に1万ボルト近い電流を流し遠心分離器の原理で、棒茶に含まれる水分量の差を利用して品質の良い棒茶だけを取り除きます。
この電気選別で取り出した棒茶(茎茶)を業界内では電棒茶と呼び、濃厚な味わいを持つ棒茶として重宝されています。
茎茶 棒茶
ぐり茶の杉山では、一番茶でも高品質なミル芽の原料からこの電気選別で取り出した棒茶は「限定棒茶」として販売しています。
限定棒茶

 

■通常棒茶の選別

棒茶 機械

機械で棒茶を取り除きます。業界内では色彩選別機で取り除いたので「色棒」と呼ばれています。
一昔は、光電管を利用して荒茶を照らし、明暗の差をセンサー反応したものをエアーで吹き飛ばして棒茶を選別していました。
現在では、CCDカメラを搭載し、精度の高い棒茶の選別をしています。

こうして色彩選別機から取り出した棒茶、ぐり棒(ぐりぼう)は、ぐり茶の杉山では、「棒茶 525円100g入」「棒茶 630円200g入」として店頭に並べられています。
以上の棒茶(茎茶)の選別方法の違いで、棒茶の品質の違いが生まれてきます。 ぐり茶から取れる「棒茶」は煎茶の棒茶と比べると、棒の長さが短い。 その分、同じ分量で入れる味は、煎茶から取れた棒茶より甘味が強く感じるかもしれません。 これがぐり茶から取れた棒茶「ぐり棒(ぐりぼう)」の味の特徴です。
あと余談ですが、この棒茶、香炉で炊くといい香りがします。 お茶のアロマセラピー。和の香りを楽しむ方も増えています。 香料を利用したアロマセラピーとは違い、天然の香りもいいものです。 それに消臭効果もあります。ペットを飼ってらっしゃるご家庭内でも効果があるみたいです。

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悪玉コレステロールを減らしてくれるカテキン

カテキン

コレステロールは、細胞膜やホルモンの成分であり、身体にとってなくてはならないものです。しかし、血液中のコレステロール値が正常より高い状態が続くと、最悪の場合、動脈硬化につながり、その結果、心筋梗塞・脳梗塞を引き起こす可能性もあります。したがって、動脈硬化などの生活習慣病の予防には、血中コレステロール値を正常に保つことが重要なのです。

緑茶に含まれるカテキンは、このお茶の特有の渋みの元です。 この渋みの元は血中のコレステロールや中性脂肪を低下させる働きがあります。 更に嬉しいことにこのカテキンは血中のコレステロールでも悪玉コレステロールだけを低下させて、善玉コレステロールには影響しないという点です。

緑茶を多く飲む人ほど血中コレステロール値が低い」という調査結果は、広く知られるようになってきました。これは、緑茶に含まれるカテキンが、食事中のコレステロールの吸収を抑えるためだと考えられています。また、血中コレステロールが高めの人が、食事(朝・昼・夕)とともに約200mgのカテキン(通常の緑茶の約3倍程度)を含む飲料を1日3回摂取すると、摂取2ヵ月後から徐々に血中コレステロールが低下してきます。しかもこの場合、悪玉といわれる「LDLコレステロール」だけが低下し、善玉といわれる「HDLコレステロール」には影響しないという、優れた特性をもっています。

カテキンは他にも優れた効能があります。
血圧の上昇を抑える効果や血糖値の上昇を抑える作用もあり、これらによって糖尿病はもとより動脈硬化や高脂血症、さらにはガンの予防にもとても有効なのです。
また、お茶には殺菌作用もあり、食事の後にお茶を飲むことによって咥内の殺菌にも役立ち、公衆予防にも効果的なのです。 緑茶にはフッ素も含まれていて、虫歯にもなりにくいそうです。

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